脇本陣奥谷 案内人のブログ

鉛の如く、綿の如く

2017年3月14日 火曜日

鉛の如く、綿の如く

今朝は暖かい陽気となり、先週の寒さで強張った体もぐっと伸びる心持です。それでも木曽の春はまだ遠く、梅の蕾がようやく膨らみ始めました。なのでこの辺りでは「桃の節句」は4月3日、一月遅れで行われます。博物館でも本陣では土びなを、脇本陣奥谷では7段飾りのおひな様が、色とりどりの美しさで春を出迎えてくれています。また宿場内のふれあい館でも沢山のおひな様が飾られていますので、ぜひ春の妻籠にお出でください。

 

さて、春になったなぁと思う瞬間は様々ですが、日差しの濃さや、風の暖かさ、そして空の色や地面の柔らかさを感じる時にそう思います。特に春になると空の雲が柔らかさを増し、ふんわりした白い雲が薄青い空に浮かんでいるのは春ならでは。正岡子規が「冬の雲は鉛の如く、春の雲は綿の如く」と言っていますが、本当に綿菓子のような雲です。写真ではうまく撮れなかったのですが、薄いヴェールのような雲が東から西へと流れていきました。



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